らんたふぁん

気鋭のエッセイストらんた(id:lantan2015 )氏の文章を題材に、小説について考える。

「君はオリコンラノベ売上ランキングって見たことあるか?」について

それはそれは絶望的なんですよ。何が絶望的かって。そうだよ新しいラノベタイトルが無いんだ。


1.薬屋のひとりごと 14
2.Re:ゼロから始める異世界生活35
3.幼女戦記 14 Dum spiro,spero ―下―
4.この素晴らしい世界に祝福を! よりみち3回目!
5.ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 19
6.Re:ゼロから始める異世界生活 短編集9
7.魔王様、リトライ! 9
8.八男って、それはないでしょう! 28
9.マジカル★エクスプローラー エロゲの友人キャラに転生したけど、ゲーム知識使って自由に生きる9
10.転生したら剣でした 16

非常に絶望的だよね。なぜかって?第一巻目の発売日が2012年とかの作品がだよ?いまだに2023年になっても上位なんだ。つまりね新しい読者層がほぼ誰も入ってないって意味なんだ。というか第35巻とか第28巻とかそれ「ラノベ」なのかね?もうヘビーノベルではないのか?分量的に。中学生がもう中年のおっさんになってるよね。やっぱりもう中学・高校・大学生を相手にせず30代・40代・50代をターゲットにした結果見捨てられてるよね。ラノベ

もうまもなく2020年代も3年が終わろうとしてるんだよ?なのに2020年代に第一巻として発売された作品ってある?もうこの時点でアウトっすよね。

だから『若者のライトノベル離れ』というタイトルに嘘は無いんだ。

オリコン週刊ランキングというデータを用いて、ラノベの新作タイトルが売れていないこと、ひいてはラノベ読者に若者が新規に参入していないことを示す。

そしてこれによって、らんた(id:lantan2015 )氏の代表作「若者のライトノベル離れ 約7年で市場半減のショック」(旧キャッチコピー「ラノベ市場半減!! 中年読者を優先させた結果「追放ざまぁ」に」)の妥当性を改めて強調する、という内容である。

若者のライトノベル離れ 約7年で市場半減のショック」(旧キャッチコピー「ラノベ市場半減!! 中年読者を優先させた結果「追放ざまぁ」に」)は、プロ作家をはじめ非常に多くの人々から既に圧倒的な支持を集めており、今さらその内容に疑いを持つ者などほぼ存在しないはずなのだが、データと論理を重視し、そしてあくまで謙虚な姿勢を崩さないらんた氏らしい文章といえる。

(余談だが、「若者のライトノベル離れ 約7年で市場半減のショック」はキャッチコピーを「ラノベ市場半減!! 中年読者を優先させた結果「追放ざまぁ」に」に戻してもらえないだろうか。たしかに、カクヨムで年間1位を取ったらしいことは喜ばしいしそれを掲げることに何の問題もないが、「ラノベ市場半減!! 中年読者を優先させた結果「追放ざまぁ」に」の方がはるかに内容に相応しいと思う)




ちなみに、らんた氏が「「週刊」ランキングでランダム選択」したという9月4週目のランキングとは別に、自分も9月2週目のオリコン週間ライトノベルランキングを確認してみたところ、以下のような結果となっていた。

1.ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 19
2.お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件8.5
3.お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件8.5 小冊子付き特装版
4.時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん7
5.ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 19 ドラマCD付き特装版
6.千秋 1 通常版
7.出来損ないの次男は冷酷公爵様に溺愛される
8.アルゴノゥト後章 英雄運命 ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 英雄譚
9.悪役令嬢は溺愛ルートに入りました!? 6
10.ブギーポップは呪われる

翻訳作品とBLを除いても、2020年代スタートの作品が、2作ランクインしているようだ。

が、10分の2=5分の1=0.2程度は誤差と言っていいだろう。全体の傾向を把握する時には、小数点以下は全て切り捨てするぐらいでちょうどいい。


また、ついでに10月3週目のコミックランキングも見てみた。

1.名探偵コナン 104
2.呪術廻戦 24
3.SPY×FAMILY 12
4.名探偵コナン 104 絵コンテカードセット付き特装版
5.シャングリラ・フロンティア 15 ~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~
6.暁のヨナ 42
7.うるわしの宵の月 7
8.東京卍リベンジャーズ ~場地圭介からの手紙~ 4
9.古見さんは、コミュ症です。 31
10.黙示録の四騎士 14

2020年代開始の作品は2作(「黙示録の四騎士」は「七つの大罪」の続編なのでノーカン)。

そして何より、94年開始のコナンがいまだにトップを飾っているのが目を引く。104巻というのは、ラノベでは想像もつかない数字だろう。

というか第35巻とか第28巻とかそれ「ラノベ」なのかね?もうヘビーノベルではないのか?分量的に。中学生がもう中年のおっさんになってるよね。やっぱりもう中学・高校・大学生を相手にせず30代・40代・50代をターゲットにした結果見捨てられてるよね。ラノベ

というらんた氏の言葉を借りれば、マンガも「ヘビーコミック」化が進行しているのかもしれない。